BIGBANGの3人が次々に兵役入りした。G-DRAGONは白骨部隊、SOLは青星部隊、D-LITEはイギジャ部隊のそれぞれの新兵教育隊に入った。こうした最前線の部隊では5週間の新兵訓練はどのように行なわれるのか。
化学ガス訓練を行なう新兵たち
(写真=韓国陸軍公式サイトより)
最初の4日間は準備期間
どの部隊の新兵教育隊でも、入隊した当日は午後2時から入所式が行なわれる。それが終わると、正式に訓練兵として登録され、新兵訓練の準備段階に入る。このときは、次のような段取りとなる(部隊によって内容が変わることもある)。
◆身長・体重などの体格を正確に測定し、身体に合う活動服が支給される。
◆健康診断を受ける。健康に問題があれば、帰宅処分もありうる。
◆知能検査と適性検査を受ける。
◆軍服を支給され、小銃を割り当てられる。
こうした準備段階は4日程度もうけられている。その後は正式な連隊入隊式に臨み、いよいよ軍人訓練が始まる。入隊してから2週目となり、軍人としての精神教育を受ける。さらに、敬礼や制式(立ち方や行進の仕方など)をみっちり仕込まれる。また、軍人としての連帯感を高めるために、軍隊式の体操や軍歌を習う。
歩兵師団は射撃重視
体力テストも実施される。3キロのランニングで規定のタイムをクリアできないと、体力不足の烙印を押される。そういう人は徹底的な体力強化プログラムを課されることになる。
3週目になると、いよいよ軍事訓練が本格的に始まる。最初に小銃の操作や管理を学ぶ。 白骨部隊、青星部隊、イギジャ部隊はすべて歩兵師団なので、歩兵として小銃の技術向上が特に重視される。
まずは小銃の分解と組み立てを完璧に覚え、その後に射撃予備訓練で銃の構え方や標的の狙い方を学ぶ。そのうえで、実際に射撃訓練に移っていく。25メートル先のマトに正確に当てるための訓練が延々と繰り返される。また、手榴弾の扱い方と投げ方を学ぶ。危険をともなうので、教官がマンツーマンで指導してくれる。事故がないように細心の注意の元で訓練が続く。
恐怖の化学ガス訓練
射撃訓練と手榴弾訓練と並行して行なわれるのが「救急法の習得」「化学ガス訓練」「警戒訓練」である。救急法の習得では、ケガへの対処法や人工呼吸のやり方を学んでいく。
化学ガス訓練は、敵が化学ガスを使ったときを想定して行なわれる。訓練では狭い部屋に入れられて、催涙ガスを浴びる。そして、一定の時間、ジッとがまんする。これがつらい。涙、鼻水、よだれが止まらなくなる。
新兵訓練を終えた人に「何が一番つらかった?」と尋ねると、ほとんどの人が「化学ガス訓練」と答える。まさに恐怖の訓練なのだ。
さらに、警戒訓練も行なわれる。これは2人1組となって重要な場所を警備していく訓練だ。このときに、敵の襲来に備える心構えが養われる。白骨部隊、青星部隊、イギジャ部隊のような最前線の部隊では、特に警戒訓練が重要となってくる。
全身が筋肉痛
新兵訓練の3週目に射撃訓練をみっちり行なったあと、4週目になると遊撃訓練に移っていく。この遊撃訓練とは何か。山野を移動しながら敵に近づいて勝利を得る訓練である。具体的には、俊敏に動いたり、地面に這いつくばったり、うつ伏せになった状態で銃を構えて撃ったりしなければならない。
それゆえ、この訓練は身体的にとてもつらい。特に、白骨部隊、青星部隊、イギジャ部隊といった最前線の部隊は山岳地帯に駐屯している。それだけ、地形にアップダウンが多い。当然ながら、他の部隊と比べても、遊撃訓練が厳しいのだ。この訓練が続くと、全身が筋肉痛になり、夜も痛みが消えなくなる。しかし、その苦痛を乗り越えなければならない。
訓練の最後の関門
4週目から5週目にかけては、テントを張って宿泊する野営訓練が行なわれる。ここでは、素早くテントを張ったり畳んだりすることを覚えていく。この野営訓練が真冬の時期にあたると、寒さがとても厳しくて大変だ。
しかし、BIGBANGの3人の場合は、入隊時期から考えても、春になってから行なわれるのではないだろうか。 白骨部隊、青星部隊、イギジャ部隊はすべて韓国で一番寒い地域に駐屯しているので、春といってもまだ寒さが残っているが、真冬に比べると身体的にも気分的にも少しは楽になると思われる。
さらに、新兵訓練の5週目に行なわれるのが行軍だ。たとえば、20キログラムの装備を背負って20~30キロメートルを早足で歩き抜く訓練である。最前線の部隊では、この行軍が特に重要。なにしろ、戦時になれば、歩兵が長い距離を移動することがとても多いからだ。そういう意味でも、行軍は訓練の中でも徹底的に行なわれる。同時に、新兵訓練の最後の関門とも言える。
同期の仲間意識が強くなる
行軍で脱落したら、なんのために厳しい新兵訓練に耐えてきたのかがわからなくなる。それだけに、新兵たちも必死に行軍に取り組む。やり遂げると、新兵たちも安堵する。「訓練を最後までやりきった!」そういう充実感にひたれる。
無事に新兵訓練を終えると、親睦会が開かれ、同期のみんながお菓子とジュースで喜びを分かち合う。 このときに新兵同士の仲間意識が強固になる。
また、修了式の前に最後の体力テストを受けて、訓練期間中にどれだけ体力が向上したかが判定される。そして、修了式。
新兵訓練を終えた全員の胸に二兵(二等兵)の階級証が付けられる。その後は家族と過ごす面会時間になる。このときは、新兵たちも最高の笑顔を見せてくれる。
source:ロコレ
文=康 熙奉(カン ヒボン)
本当に体力いってキツそう💦
3人とも最後まで無事に
終えられますように🙏