最近は、韓流の大物スターが続々と兵役入りしている。彼らにとっては、どの部隊に入隊するかということがとても重要なのだが、特に最前線の部隊に入るスターが多い。どういう共通点があるのだろうか。
入隊は30歳まで
韓国の芸能界では、兵役という問題がとても重要だ。なぜならば、人気のあるスターが2年近くも空白期間を余儀なくされるからだ。しかし、韓国に生まれた男子である以上は兵役の義務を負っており、30歳までに入隊しなければならない。そういう事情もあって、30歳が近くなれば続々と兵役に入っていくのだ。
2月27日にはBIGBANGのG-DRAGONが白骨部隊(第3師団)に入隊。以後、3月5日にジョン・ヨンファが勝利部隊(第15師団)、3月12日にBIGBANGのSOLが青星部隊(第6師団)、そして、3月13日にBIGBANGのD-LITEがイギジャ部隊(第27師団)に入った(韓国語で「イギジャ」というのは「勝とうぜ!」という意味がある)。4人は各師団の新兵教育隊で兵役をスタートさせたが、この4つの師団には、共通点が多い。果たして、それは何なのか。
首都防衛の生命線
まずは駐屯地域を見てみよう。江原道(カンウォンド)の鉄原(チョロン)郡に駐屯しているのが白骨部隊と青星部隊であり、同じく江原道の華川(ファチョン)郡に位置しているのが勝利部隊とイギジャ部隊である。鉄原郡と華川郡は隣りあっていて、ほぼ同じ地域と考えていいだろう。ここに、たくさんの師団が集結している理由はなんだろうか。それは、韓国の国防上で非常に重要な拠点ということだ。
歴史を振り返れば、1950年から1953年まで続いた朝鮮戦争において、鉄原郡と華川郡は激戦地になった。鉄原の町にいたっては廃墟になってしまったほどだった。そのような戦略的に重要な場所という位置づけは、現在も変わっていない。もし北が攻めてきたときに、首都ソウルを守るためにも鉄原郡と華川郡は生命線となるのだ。それだけ精鋭の部隊を駐屯させる必要があり、白骨・青星・イギジャ・勝利の各部隊は必須の役割を担っている。
師団の役割に沿った新兵教育
4つの部隊は、すべて新兵教育隊を持っている。師団といえども新兵教育隊を持っていないところも多いことを考えると、この4つの部隊はそれだけ規模が大きく、なおかつ新兵教育に力を入れている。一般的に言えば、兵役入りして新兵教育を受ける場合は論山(ノンサン)の陸軍訓練所に入るケースが多いのだが、師団の役割に沿った形で新兵を教育しようとする場合は新兵教育隊が活用される。
なお、論山の陸軍訓練所で新兵教育を受けた場合は、終了後に各師団に移っていくことになるが、師団の新兵教育隊で訓練を積むと、そのまま最後まで同じ師団で軍務に務めるケースが非常に多い。たとえば、特別な特技があって、それを生かすために他に移るケースはあるのだが、特技にこだわらない一般兵の場合はそのまま師団に残って軍務を行なうことが通例だ。
要するに、重要な地域を守っている師団だけに、新兵たちもその軍務に合うように鍛えられるのだ。上述の4つの部隊は、軍事境界線を突破されたときに、最前線でそれを防ぎきると同時に後方で広範な地域を守り抜くという役割を担っている。つまり、歩兵として移動する距離が長いことを意味している。
貴重な体験と信条
4つの部隊は、守っている地域がほぼ山岳地帯である。それゆえ、重い装備を持って上り坂を長く歩き抜くという行軍が重要視されている。そのための体力強化を徹底的に行なうのが4つの部隊の特徴である。そういう意味では、兵役期間中に精神力も体力も鍛えられる部隊と言えるだろう。もう1つの特徴は、首都ソウルからかなり離れた山岳地帯で暮らさなければならないということだ。韓国で一番寒いと言われている地域であり、冬は零下20度以下になることが多い。
精神的には、社会から隔離されて孤独感を感じることもあるだろう。あるいは、外出時に街に出るのも不便だし、面会に来る人も気軽には来られない。ソウルに近い師団に比べると、最前線は地理的にかなりのハンディをともなっている。
しかし、前向きに考えれば、自分を見つめ直してじっくりと将来について考える環境に身を置くとも言える。白骨部隊・青星部隊・イギジャ部隊・勝利部隊の4部隊。この4つの最重要な師団に所属することで、若き日にふさわしい貴重な体験と信条を得られるかもしれない。
source:ロコレ
文=康 熙奉(カン ヒボン)
詳しく説明して下さって
わかりやすい
こういう部隊を自ら選んだ3人
心からの拍手と応援と愛を
送りたいね❣️❣️