BIGBANGが全3都市5公演のドームツアー<BIGBANG SPECIAL EVENT 2017>を開催した。本公演では通常のライブツアーとは異なり、トークセッションやゲームコーナーも設けられており、“ファンのためを思う”メンバーの思いがこもったスペシャルイベントだ。BARKSでは5月31日(水)、東京ドームで行われた公演の模様をレポートする。
この日、東京ドームに詰めかけたファンは開演前にも関わらず、場内に流されたミュージックビデオに合わせそれぞれが歌を口ずさむなど、テンションも上々だ。そしていよいよ開演かと思われる時間に、BIGBANGの代表曲である「FANTASTIC BABY」が流れるとファンは総立ちになりスティックライトを振りながら合唱する。ドーム中にファンの合唱の声が響くこの光景だけでも、BIGBANGがアジアを誇るモンスターグループだということが実感される。そしてV.Iの「スペシャルイベント、スタート!」の声でイベントが幕を開けた。
ドーム中央に設けられたステージに集まったG-DRAGON、SOL、D-LITE、V.Iの4人は、さっそくドームでファンイベントを開催できる喜びを述べる。彼ら自身もこのイベントを楽しみにしているようで、この前日に開催されたファンイベントのゲームコーナーで勝利を手にしたSOLは「今日も一生懸命やって勝つ予定です!」と笑みを見せる。V.Iも「ファンの皆さんとBIGBANGの距離を近づけて楽しみたい」とコメントした。
そして始まったのが、ファンから寄せられた質問に4人が答えていくというトークコーナー。最初の質問は「G-DRAGONさんのファッションについて、メンバーから見て理解できないと思うことはありませんか?」というもの。おしゃれで知られるG-DRAGONはこの日、肩に大きな角度がついたGジャンに、黒のワイドパンツというスタイル。SOLは「ファッショニスタなので何を着てもかっこいい」とG-DRAGONを褒めつつも「正直理解できないファッションがある。それはV.Iのファッション。ただの会社員かわからないよ!」と会場の爆笑をさらう。だがV.IはSNSに一回のせた服は着たくないとのこだわりもあるようだ。G-DRAGON はファッショニスタと評されていることに、はにかんだような笑みをみせ「幸せ」とつぶやいた。
続いての質問は「G-DRAGONとV.Iはビジネス関係ですか?」。この質問にG-DRAGONは「V.Iは可愛い。BIGBANGの末っ子だから。でもスンちゃん(V.I)はビジネス関係だと思ってると思う」と。それを聞いたV.Iは「何てことを言うの!」と、G-DRAGONのソロアルバムの制作にあたり各国の会社と連携をとってG-DRAGONのために奔走したという、2人が信頼し合っていることがわかるエピソードを披露。G-DRAGONは「それはビジネスだから」とV.Iをイジりながらも「可愛い」と耳打ち。驚いたV.Iが聞き返すと「キモイ」と言うG-DRAGONのツンデレな姿にはファンからの黄色い声が上がっていた。ちなみにG-DRAGONはSOLのことを「グッドボーイ」と評していた。
トークコーナー終了後はゲームコーナーへ。「仁義なきハート争奪戦」と題されたこのゲームでは、アリーナ席とスタンド席をメンバーごとに4分割して陣地に。ゲームで勝ったメンバーの陣地が増えていくという、会場一体型の企画だ。最初のゲームではステージにクレーンゲームが登場し、メンバーがそれぞれ3回のチャレンジで何体のぬいぐるみを取れたかを競う。クレーンゲームを見たD-LITEは「これ韓国で流行ってる!ラウンドワンで見たことある!」と大興奮。SOLは慣れないゲームに苦戦し一体も取れず、横からも正面からも緻密に計算してクレーンを操るG-DRAGONは2体のぬいぐるみをゲット。1体しか取れなかったD-LITEは「ラウンドワンに行ってもこれしない。僕、運動派だから。」と言い訳を。“彼女とゲームセンターに行った”というていの一人芝居を繰り広げつつ挑戦したV.Iは2体をゲットしたが、より大きなぬいぐるみをとったG-DRAGONが勝利した。
次に行われたデカミントン対決ではSOL対D-LITEの第一戦でSOLが勝利、G-DRAGON対V.Iの第二戦ではV.Iが勝利した。SOL対V.Iの最終決戦では一瞬にしてSOLが勝利し、メンバーの中でも随一の身体能力の高さを見せつけた。続くバランスボール対決でもSOL対V.Iの一騎打ちとなったが、こちらもSOLが見事なバランス力を見せて勝利となった。そして迎えた最終ゲームは、障害物競争。箸をつかっての豆掴み、韓国の正月遊びチェギチャギ、輪投げ、玉入れというアトラクションをこなしながら、ステージ外周を周るゲームだ。この競争でいち早くアトラクションをクリアしたD-LITEは、外周を猛ダッシュ。他のメンバーにかなりの差をつけ一気にゴールした。ちなみにG-DRAGONは最初の豆掴みで大苦戦し、まったく他のメンバーに追いつけないままゲームが終了。障害物競走に勝っても自身の優勝にはつながらないD-LITEは走り終えたあと「ライブすることを考えずに走っちゃった…」と倒れこみ悔し顔を。すべてのゲームを経て優勝に輝いたSOLは「みなさんの応援のおかげです。ありがとうございます。」と感謝の言葉を述べ、ほかのメンバーも一様に「楽しかった!」と感想を述べた。
SOLを中心にアリーナ外周を周るゴンドラにのってボール投げが行われたあとは、ライブコーナーの始まり。センターステージから伸びる4本の花道にそれぞれ登場したメンバーは「東京もっともっと盛り上げていきましょう!」というV.Iの言葉とともに「LOSER」を披露した。続いて「BANG BANG BANG」が始まるとファンからも大きな歌声が。その様子を見たSOLは「言葉にできないくらい楽しい。表現できないくらいドキドキする」と笑顔になる。メンバーにとってファンイベントは、作りこまれた世界観のライブとはまた違い、より近い距離でファンと一緒になって楽しめるイベントのようだ。
V.Iの「歌ってもいい、踊ってもいい、最後まで楽しんでください」という言葉のまま、「IF YOU」ではドーム全体にメンバーとファンの歌声が響き渡る。続けざまに「BAD BOY」「FXXK IT」「FEELING」が披露され、どの曲でもメンバーは広いドームの花道を縦横無尽に走り回りながら歌っていく。ときには花道に投げ入れられたぬいぐるみにキスをしてファンに投げ返す場面もあり、ファンとの距離の近さが感じられるステージだ。そして「FANTASTIC BABY」では今日一番の盛り上がりが見られた。
MCでは久々のドームツアーを開催できたことへの感謝の思いが語られる。そしてそれぞれのソロ活動についてもトークが飛び出した。D-LITEはDREAMS COME TRUEのカバーアルバムへの参加、DREAMS COME TRUE主催イベント<The best covers of DREAMS COME TRUE ドリウタフェス 2017 in 大阪舞洲>への出演が決定しているが、これ以外にもファンを喜ばせる企画を準備しているとのこと。そしてSOLは7月8日(土)から始まる<SOL JAPAN STADIUM TOUR 2017>の前にアルバムを出すかもしれないと発言し、G-DRAGONは6月8日(木)にリリースされるニューアルバムより新曲のフレーズを少しだけ披露。そしてV.Iは大阪で自身のラーメン店「アオリの神隠し」がオープンすることを伝えた。これらの怒涛のスケジュールからは、どんなときにもファンが寂しい思いをしないよう一生懸命活動するという彼らの強い思いが感じられる。
そこから2曲が披露され、最後は「LAST DANCE」。中央ステージに立った4人は、ファンへの思いを込めて大切にこの曲を歌いあげた。ライブの最後にはV.Iが「いつもBIGBANGのことを応援してくれてありがとう。これからもがんばっていきたいと思います。みなさん、BIGBANGのことをこれからもよろしくお願いします」と大きな声で述べる。それに応えるかのように久しぶりのBIGBANGのステージを楽しんだファンからも大きな声で声援が贈られ、いつも以上に密度の濃い素敵な一夜が幕を閉じた。
取材・文◎Yoko Hattori(BARKS)
ビッペンではなく、お仕事で記事書いてくれてるのってすごく興味がある
他の人ってどんな風にBIGBANGを見てるのかなぁって