BIGBANGのドームツアー「BIGBANG10 THE CONCERT : 0.TO.10 -THE FINAL-」が11月5日の東京ドームからスタートする。2006年にデビューした彼らは今年で10周年。それを祝うと同時に、韓国という国特有の事情からとても重要なツアーになるとファンの間では話題になっている。
韓国は日本とは違い19~29歳の間に約2年間の兵役を務める義務がある。グループの最年長であるT.O.Pは1987年生まれ。つまり今年2016年には兵役へ向かわなくてならない。またメンバーのG-DRAGON、SOLは1988年生まれなので、2017年には活動を一時休止しなくてはならない。つまりBIGBANGとしてのメンバー全員が揃う活動は末っ子のV.Iまで考慮すると今年から約5年以上は休止することになる。
ちなみに日本人の感覚だと、「アイドルなのだから兵役なんて拒否してしまえばいい」と思うが、韓国人にとっては当たり前の義務。さらに「男は兵役を終えてやっと一人前」という古い風潮も根強いので、よほどの理由がない限りは兵役は終えなければならない。その意味でも今回のドームツアーはファンにとっても、メンバーにとっても非常に重要な公演なのだ。
BIG BANGが所属するYG ENTERTAINMENTは、東方神起やEXOを擁するS.M. Entertainmentと並ぶ音楽事務所。BIG BANGはその看板アーティストだ。韓国は日本よりもダイレクトにアメリカのメインストリームのカルチャーの影響を受けている。
YGはその中でもヒップホップやR&Bの派手な部分を担っている。BIGBANGはブラックミュージックの再現度が尋常ではない。それには韓国が日本以上に勤勉な側面があるからだ。とある芸能事務所の練習生はダンスの練習がしたくて、親やスタッフに黙って事務所の練習室に泊まり込むこともある。日本でも韓国の受験生が勉強しすぎるとニュースになったことがあるが、その感覚で芸にも取り組んでいる。トップアーティストであればあるほど、その努力は尋常なものではない。日本のファンたちはその努力を隠さない韓国アーティストたちに尊敬の眼差しを向けているのだ。
BIGBANGが常にリスペクトされているのは、異常なほどスピーディーなヒップホップやR&Bのトレンドをいち早く察知して、体現しているからだ。昨今で言えばカニエ・ウェストやエイサップ・ロッキーがファッショニスタとしてプロップスを高めると、G-DRAGONもパリやニューヨークのファッションシーンで注目されるような動きを見せる。サウンド的にヒップホップでトラップが人気になると取り入れてポップソングに昇華してしまう。そういった動きは韓国芸能界やサブカルチャーのみならず、日本にも大きな影響を与えている。
そんな彼らの集大成となるのが今回のドームツアー「BIGBANG10 THE CONCERT : 0.TO.10 -THE FINAL-」なのだ。ファンクラブ限定公演も含めると全16公演。チケットは争奪戦が予想されるが、5人が揃ったBIGBANGの姿はファン以外にも是非とも見てもらいたい。
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考えたくないけど、逃げられない現実。
なんだか、怖くてちゃんと考えられないな・・・
年月が長すぎる・・・